心静かに

今年も残すところ半日を切りました。
今日は心静かに一年を振り返り、
そして来年を思い描く一日です。

心静かに

今年もいろいろなことがありました。
お茶事は二回できました。

5月に、放置茶畑から自分で新芽を摘んできて、
家で蒸して&揉んで作ったお茶でのお茶事。

11月には崇元さん主催の24時間説法内でのお茶事。
いつものお茶室で、無農薬・在来種の静岡市のお茶でした。

今年は特に感慨深いというか、
腑に落ちるようなところが多々ありました。

寺かふぇはただお茶を飲む、それだけですが、
お寺が持つ清める力、
お茶の持つ精神を高める力、
そしてそこに集う人々の生命力を、
静かに、確かに、感じられます。
だから、それ以上なにも必要ない、
すべてが満ち足りている、
という贅沢な時間が流れています。

そのことを本当に改めて実感しました。

また、
今年はわたしたちにとっては辛い試練もありました。

当初からほとんど毎回一緒に寺かふぇを手伝ってくれていた、
昭子さんが3月に亡くなりました。

昭子さんはフリーペーパーの編集長をされていて、
静岡ではちょっとした有名人。
とくに感性の高いお店の方や
職人さんやアーティストの方々に愛されていて、
私も昭子さんを通じて、沢山の方々と出会わせていただきました。

昭子さんの人柄が良く表れているできごとといえば、
去年の初春にやった七草粥の会です。
http://teracafe.eshizuoka.jp/e1236708.html

昭子さんに、七草粥を作って食べる会をやろう、と誘われました。
お正月ではなく旧暦の七草粥の日(2月)にやるというのが彼女らしさ。
なぜなら、本来野に七草が生えているのは2月で、
1月のはハウス栽培のものを使っている。
本当の生命力を感じたいから旧暦でやりたい、と言っていました。

そして昭子さんと私は会の前日、一日がかりで
極寒の野原で雑草の中から七草を探して摘んで洗い、
当日それを使っておかゆを作りました。

昭子さんはそれに加えて
自家製の甘酒、スコーン、ぬか漬けなとをもってきてくれました。
この会への思いや七草のことが丁寧に書かれたプリントも用意してくれました。

準備の苦労などひとことも話さず、
来た人が楽しそうにしているのを見て、
昭子さんはうれしそうでした。

丁寧な暮らしを慈しむ人。
小さな喜びや美しさを大切にする人。
そしてなにより、人に尽くし、愛された人。
寺かふぇも愛してくれて、
催しの日はいつも仕事の休みをとってくれました。

彼女に愛してもらえるような催しができたことが何よりの誇りです。
恩返しもできないままお別れになってしまいましたが、
いつも、見ていてくれていると信じています。

昭子さんにいただいたたくさんのご縁に感謝しながら、
これからも生きていきたいと思います。

では、本年もありがとうございました。
また来年お会いしましょう。

2015.12.31


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2015年12月31日 Posted byEmiko Totsuka at 14:28 │Comments(0)徒然

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