お茶のお稽古でふくさをたたむ時に、
ザラザラと音がする人がいました。
手が荒れていたのです。

その人は手が荒れていて恥ずかしい、と言いました。

先生は「それは尊い手ですよ」と答えていました。


「尊い手」
なんていい言葉なのだろうと思いました。

以前は、細く長い指にピカピカの爪、しみひとつない真っ白い甲、
そんな手に憧れて、そんな手が美しいと思っていました。

でも、今は違います。


分厚くて節が太くて、かさついていて、
しみやしわがあって、傷があったりする。
そんな手が美しいのだと思うようになりました。

それが、生きている手。術を知る手。


手というのはとてもよく働いてくれてけなげなものだなあと思います。
今日も自転車のハンドルをしっかり握ってくれたし、
アボカドの熟れぐあいを確認してくれたし、
思いを伝えるためにこうしてキーボードをパカパカうったりもしてくれる。
そして食べ物を作り、飲み物を口に運んでくれるのも手です。
こんなに一生懸命働いているのに、
危ない物が飛んできたり、転びそうになったときは真っ先に前にでて
犠牲になっても体を守ろうとしてくれる。


私の手はまだまだ未熟ですが、
いつかもっともっと美しい手になりたいです。


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2011年10月20日 Posted byEmiko Totsuka at 22:22 │Comments(0)徒然

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